千葉県館山市沖ノ島自然体験プログラム/沖ノ島無人島探検、スノーケリング体験、ビーチコーミング

たてやま海辺の鑑定団
沖ノ島アマモ場再生事業

◆沖ノ島の現状とアマモ場再生への経緯

 4/17(月)夜7時より「アマモ場再生説明会」を開催いたします!

                       説明会チラシpdf

 

アマモ【沖ノ島】
東京から程近い館山湾の南側に位置する千葉県館山市の沖ノ島(沖ノ島公園)周辺の海は、暖かい黒潮の影響を強く受けてサンゴ生息の北限域となっており、海藻や海草(アマモ)によって形成される藻場を有し、多くの生き物の産卵・成育の場となっている。また、島の周囲1キロ程度の海辺にも多様な生き物が生息し、島内には海浜植物と照葉樹林とがつながり、島全体が豊かな生態系を有している。
沖ノ島は、将来にわたり「守り」「伝える」べき貴重な自然環境を備えた場所であり、地域の宝である。

 

【沖ノ島周辺の現状と課題】
◎地域社会にとって沖ノ島周辺は、その自然環境を活かして以前から体験学習、体験活動の場となっていたが、近年では「歩いて渡れる無人島」として注目され、地域外からも多くの人が訪れる人気フィールドとなっている。
(夏季だけで平成28年度28,338人 駐車台数18,779台)
◎その為、入込が集中する夏季には、トイレ・駐車場の不足、ごみの放置、海洋生物への悪影響などの問題が発生している。また、お盆などの入込集中期間には沖ノ島周辺に駐車しきれない車両の路上駐車などが発生し、地域の課題となっている。
館山市ではマナー条例を制定し夏季の海水浴場で発生する問題の改善に取り組んでいるが、沖ノ島の貴重な自然環境を守るため、新たな規則制定の必要性が生じている。
◎国立公園におけるビジターセンターのような自然環境保全の為の普及啓発施設がないことも、問題の一要因である。
◎平成25年頃より台風等による波浪の影響と思われるアマモ場の減少傾向が明らかになり、生物多様性や水産資源への影響が懸念される。

 

【諸課題解決の為の行動経緯】
◎沖ノ島について考える検討会議の発足(平成25年4月〜現在) 
館山市・NPO・漁業協同組合・ダイビングショップ・近隣民宿・海の家・ライフセーバー・海水浴監視船・観光協会などの関係者が集い、様々な視点から沖ノ島の諸課題について検討し意見交換が行われる。
・ルールとマナーの徹底について
・富士山に倣った協力金徴収の可能性等について
警備員配置、駐車区画の実施 
◎警備員の増員・循環式トイレ(バイオトイレ)の設置(平成26年)
◎警備員をさらに増員。マナーパンフレットの作成・配布による啓発。NPOによるビジターハウス(沖ノ島案内所)の設置(平成27年)
◎南房総館山沖ノ島の海辺を「守り」「伝える」ための仕組みづくり(沖ノ島について考える検討会議の継続)による環境保全・再生の普及啓発活動(ビジターハウス)と実践活動(アマモ場再生)について、地球環境基金に申請(平成28年 1月申請 5月採択)
◎啓発リーフレットを追加発行(30,000部)
◎市道246号線を沖ノ島への進入路まで延長(平成28年6月市道認定議決、平成28年度中の共用開始を予定)
◎アマモ場再生の実践活動を開始。アマモ場減少の原因究明行動をスタート。(定点観測・空撮・過去データの調査)
◎ビジターハウスの継続設置。ミニエコツアーの実施。 

アマモ場再生事業の位置づけ
「アマモ場の再生」に地域住民とともに取り組み、自然環境保全と自然を活用した地域経済活性化を両立する「仕組み」を生み出すきっかけとする。沖ノ島の「大切さ」を地域内外で共有する。

 

【アマモ場再生の経緯・原因究明】

〈アマモ〉
アマモは、比較的静穏な海域の砂泥質の場所に群落を形成し、珪藻類や小型の海藻類が付着し、ヨコエビやワレカラ、小型の巻貝などが生活し、葉間にはアミ類などの小動物が生息している。このため幼稚魚にとってアマモ場はそれらを摂餌(せつじ)する保育場となっている。また、葉と根から栄養塩を吸収し日中は酸素を放出する。放出された酸素によりバクテリアの有機分解が活発となり、水質浄化機能が高まる。さらにアオリイカやカミナリイカなどの産卵場ともなっている。


2004(平成16年)年3月発行の千葉県水産センター報告の「千葉県沿岸海域におけるアマモの分布」によると館山湾内には多くのアマモがあることが報告されていている。

2016年の目視での比較では、全体的に減少傾向であることがわかる。(別添付資料 館山湾 2004年 3月アマモ分布と 2016年 6月の比較参照)

 

沖ノ島無人島探検

沖ノ島に関しては図1の面積6500uでTa9のような分布であったと報告されている。(平成15年5月5日)
沖ノ島の図1で示したエリア内のアマモの状況の推移を以下に示すと、平成26年6月24日撮影の映像よりアマモの減少と食害が見られる。平成25年7月28日から、平成26年6月24日の間に何らかの減少の原因があり、その後食害によって更に減少し現状に至ったと考えられる。

 

沖ノ島無人島探検

気象データと状況データの(図2と写真)を見ると平成25年は、伊豆大島に大きな被害をもたらし房総半島にも接近している台風26号(大型 強い 10月15日〜16日)の影響があり、砂の移動流出によるアマモへのダメージが大きな原因として考えられる。

 

その後、沖ノ島のアマモは、残った地下茎からの発芽はあるものの食害のダメージの方が大きくなり、減少傾向を続けていると推察できる。


平成28年6月より実施しているアマモの食害の調査を含めた定点観測(沖ノ島ダイビングサービスマリンスノー調査※1)6月29日、7月16日、8月3日によると、食害を見るためのカゴを被せた部分のアマモは成長していることから、食害が起こっていることが明らかになっている。
アマモの減少は、人為的な原因ではないと推察している。


※1 実態調査の対象地点をおおよそ浅瀬、中間、深場のそれぞれに3箇所の定点を設定し、調査ポイントとした。中心のポイントには、ブイを設置し目印とした。また、食害を見るためのカゴ1m×1m×1mを中心のポイントに設置しアマモの密度と葉の長さを測定した。食害を見るために、かごを被せた区域と対照区域を決めて、成長度合いを見た。平成28年は、台風7号、9号、10号が接近上陸したあとの9月15日の調査結果では、中間の中央のカゴを設置した部分のみ残存している状況であった。


◎平成28年度中に試験的に採集した花枝からとった種を利用し、発芽・育苗・試験移植を行う予定。

◆沖ノ島のアマモ場再生の実践

【計画の目標】
 沖ノ島という貴重な自然資源を次世代に継承するため、まずは「アマモ場の再生」により生物多様性、自然環境の保全再生を実現する。また、自然環境の保全と活用の両立を持続可能で継続的な「仕組み作り」による「普及啓発活動」することにより、沖ノ島の「大切さ」を地域内外で共有する。

 

【計画の意義】
「アマモ場の再生」により生物多様性、自然環境の保全再生が図られ水産資源の底上に繋がり、継続的な「普及啓発活動」により、沖ノ島の価値が高まる。
また、沖ノ島に係わる、様々な関係者の連携により「アマモ場再生」を行うことで、沖ノ島の価値が地域でも共有され、持続可能な沖ノ島の保全と活用の「仕組み作り」が実現する。
そして、沖ノ島の価値と仕組み作りにより、地域振興につなげることが出来る。

 

【計画の概要】
■計画対象地域
千葉県館山市沖ノ島周辺、砂洲の北側海域、平成15年5月5日(図1Ta9)の分布のエリアのうち、平成28年実施の定点観測エリアの中間のエリア周辺と、浅瀬エリアそれぞれ2箇所にて、合計200平方メートルを再生する。

沖ノ島無人島探検

※場所の選定は、変更の可能性あり


再生方法は、育苗による移植と栄養株の移植を予定する。(目標:苗または栄養株2000株)
直接播種は行わない予定。


■再生計画
◇種苗確保計画
◆移植種苗採取地 千葉県館山市館山96 
東京海洋大学水圏科学フィールド教育研究センター 湾内支所

沖ノ島無人島探検採取地選定に関しては、同じ館山湾内であり、比較的浅瀬にアマモが自生おり、お茶の水女子大学による近隣のアマモの遺伝子解析結果により移植には問題が無い数値結果が出ている当エリアを選定した。
花枝5000本程度を確保する。(目標)


◇育苗施設
千葉県館山市香11  お茶の水女子大学湾岸教育研究センター
花枝の熟成、種の選別、育苗を行う(2000株目標) 

◇植付け
紙粘土法を用い、浅瀬は干潮時に手植えにて実施する。中間エリアは、ダイバーにより植付けを行う。
植付け後、潜水によるモニタリングと空撮によるモニタリングを月に一度実施する。
植付け箇所は、ブイにて一般にも分かるように表示する。食害よけにネット(刺し網)を掛ける。

◇協働イベント計画
目的:アマモの再生を行うことで、海辺の生き物などとも触れ合い、楽しみながら沖ノ島や海の大切さを理解する。また、多くの方が係わりで活動を行うことで、海や自然を自ら見直すきっかけとなることを目指す。

 

◆アマモ場再生の説明会2回:趣旨説明、全体計画の説明を関係者・市民・教育関係者向けに実施する。
◆アマモの花枝採集イベント2回:市民・教育関係者(小学生)で実施する。
◆アマモの種の選別イベント2回:市民・教育関係者(小学生)で実施する。
◆アマモの苗床作りイベント2回:市民・教育関係者(小学生)で実施する。
(市民と教育関係が同時に出来る日程であれば活動は1回)
◆アマモ移植イベント2回(手植え・ダイバーイベント):市民・教育関係者(小学生)で実施する。
◆年間活動報告会:全体の経過・モニタリングの結果報告:市民・教育関係者(小学生)で実施する。

◇実施体制/役割分担など
〈沖ノ島について考える検討会議 平成28年度以降〉 
・NPO法人たてやま・海辺の鑑定団(全体)
・沖ノ島ダイビングサービスマリンスノー (モニタリング・ダイバーによる活動)
・館山船形漁業協同組合 (食害予防・指導・助言)
・お茶の水女子大学湾岸生物教育 研究センター(施設利用・種の熟成・選別・育苗・助言)
・館山市観光協会 (広報・助言) ・館山体験交流協会(広報・助言)
・海辺のまちづくり研究会(助言) ・海の家事業者(2事業者)(実施補助)
・館山市海水浴場監視業務受託者(実施補助) ・まるへい民宿(実施補助)
・海水浴場監視船 船長 (実施補助) ・NPO法人海辺つくり研究会(全体指導)
・館山市 (全体・行政間折衝・許認可確認)
・館山市教育委員会 (館山小学校)

 

2016年11月 沖ノ島アマモ場再生事業(案)より

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平成28年度 地球環境基金助成事業

 

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